5.5-鬼鮫の願い...





NARUTO‐もうひとつの世界-暁の奇跡-






が木ノ葉でカカシと楽しく買い物しているとき、アジトで居残り組みとなっていた鬼鮫とサソリの間で
こんな会話が繰り広げられていた…

暁、火のアジト内…

「行ってしまいましたね…」

「ああ…」

アジト内では鬼鮫とサソリしかいない…今までこんな展開はなかったため、たいした会話がなく
静かに茶をすする音と時たま煎餅を齧る音だけがリビングに響く。

さんがいないと静かになりますね」

「そうだな…あいつは騒ぎすぎるぐらいだからな」

「リアクションがオーバーなんですよね。木の葉でもやってるんじゃないでしょうか」

鬼鮫はそう言い、その光景を想像したのか、軽く喉の奥で笑う。サソリもそれにつられ薄く笑う。

「鬼鮫…お前はあいつのことをどう思う?裏切るかも知れないとは思わないか?」

「…サソリさんはそう思うんですか?」

鬼鮫の問いに彼は湯呑みをそっとテーブルに置き、静かに口を開いた。

「ああ…完全に信用してるわけではない…」

「しかし、彼女は私たちのこと…」

「演技かもしれない…俺たちの秘密を知っているとイタチが言っていた。他国のスパイという可能性がないわけではない…
今日の買い物に関してもそうだ。怪我人である以上、無理して行くこともないのに自ら進んで行った…
もしかしたらわれわれのアジトの場所を報告に行った可能性もある…」

「サソリさん…」

「とにかく俺は完全に信用してるわけではない…」

「…そうですね…」

サソリの意見に相槌を打ちながらも心のどこかではが本心でこの場所を選んでくれたことを願っていた.……








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2006年5月17日
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2007年7月1日    ILLUST BY/ふるるか