0-1通の手紙





道が水没し始めたとき。
血が氷で冷却し始めたとき。
すぐに逃げなさい。世界一早い馬にまたがって。
そして覚悟を決めなさい。

7-Sevenと呼ばれる者達と出会う覚悟を。
彼等は今からこの世で最大の恐怖の幕を揚げる者たちだから……






7-Seven






我が愛しいメリッサへ。


明日こそはカリフーで新しいストーブを購入することを誓うよ。
しかし、こんなに寒い夜は生まれて初めてだよ!ここアマハソンで雪を見るとは思わなかったさ。
そりゃあ、リオ・グランデ・ド・スールでは毎年少しは降るが、海辺の町、此処では始めてだ。
まるで悪魔が全てを凍らせようとしてるかのようだ、不気味だよ。
まあ、それでも俺は凍死なんてしないがな!この手紙を君に書いているのは、俺がこの寒さによって死んでしまったとか、
またはこの雪の中行方不明になったと思われないためにさ。
とにかく此処、アマハソンでは奇怪な出来事が次々と起こっているので、あの計画は週末にしたほうがいいかもしれない。
そりゃあ、寒い日に愛し合うのは体も暖まるしおいしいことではあるが、こんなに寒くてはそれさえアホらしく感じてしまうからね。
さっきも書いたように本当に不気味な感じがするよ。先日もたくさんの兵士が死んだというし。
それと数々の都市伝説のような話も出回っていて、正直、夜出かけるのも恐いほどだ。
神に縋り付きたい思いさ。
それではここら辺にしておこう。
先ほどから外でなにやら物音がしているし、レックスもしつこく吠えているのでな。
もしかしたら誰かが来てるのかも知れない。

PS:ところで君は吸血鬼って信じてるかい?










この手紙はアマハソンで暮らす男性のポケットから見つかった。
彼もまた、この不気味な寒さの被害者の1人……









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2007年11月24日    ふるるか