0-金色の天使
これは紛れもない真実…
現実世界では無理なことなのかもと思っていても
変えられない真実。
☆Hop! Skip! Trip!!☆-The king of Fighters-天使のメロディー
サイド
気がついたときには見知らぬ街中にいた。
先ほどまで確かに自室でPCの画面と睨めっこしながらキーを打っていたはずなのに……
気がつけば、私は今のこの町並みには不似合いのキャミソールと短パンに裸足で歩いていた。
サク…サク…と白く冷たい絨毯を踏むたびに指先がしびれるように痛む。
ここはどこだろ…?
心の中でそう訊ねてみても誰も答えてくれることなくて。
逆にこの季節にまったくと言っていいほど似つかわしくない自分の姿に痛い視線が注がれるが
誰一人として声をかけてくる人はいない。
眩暈にすぐにでも意識を手放しそうになるが、なんとか堪えて今のこの状況を説明してくれる
助け人を探すために歩く。
どのくらい歩いたのか。そろそろ立っているのでさえつらく感じ始め、膝の力がふと抜ける。
「あ…」
膝と地がキスをする。痛いと感じなかったのは冷たい絨毯がクッションとなったから。
もうどうでもいいやと感じ、私はそのまま意識を手放した。
意識が完全に沈む前に見えたのは長い金色の髪をなびかせた天使の姿だった
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2007年9月6日 PHOTO BY/MIYUKI PHOTO